Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

ジャパンツアー エリサ・バデネスさん シュツットガルト・バレエ団

第15回世界バレエフェスティバルには11名が初参加しました。新しい時代を感じたフェスティバルでしたが、その中でもエリサ・バデネスさんに注目。

太陽のように明るいオーラと生き生きとした踊り、演技に心動かされた方も多いのでは。バデネスさんの会見の模様です。

f:id:kotorio:20180809150735j:plain

──出演される2作品のうち、まずは『オネーギン』。初日にオリガを、そして3日目にはタチヤーナ。

 今回は二役です。オリガは何度も踊っているけれど、タチヤーナは前回の日本ツアーのときに初めて踊って以来、今回でまだ3回目。東京でお見せするのは初めてですし、舞台を経験するごとに近づいていける役だから、ワクワクしています。今回は、新しいパートナーと。クランコの振付は人間の感情に忠実で、自分が演じているのだと意識することなく、私自身のままで生き、恋をすることができます。その上オネーギン役がマチューなら、舞台上で恋に落ちるのは簡単!

f:id:kotorio:20181026160231j:plain
──マチュー・ガニオとの、今回の共演について

 世界バレエフェスティバルの舞台裏で会って、リハーサルが楽しみだねって言い合いました。パートナーを組むのは初めてですが、2年前にシュツットガルトアリシア・アマトリアンと踊っているのを観たときも、そしてフェスティバルの『マノン』でも本当に美しかった! パリでのオネーギンもとても素晴らしかったと聞きますから、そんなダンサーと踊れる私はなんて幸せなんだろうって思います。

f:id:kotorio:20181026155708j:plain

──『白鳥の湖』で組まれるアドナイ・ソアレス・ダ・シルヴァさんは?

 今回が初役です。まだ若いけれど、素晴らしいテクニックを持ったダンサー、日本の皆さんは絶対に観るべき。ラティーノ特有の情熱の持ち主でもあるから、私たちは相性がいいと思います。小さなころから一緒に踊っていたダニエル・カマルゴがカンパニーを去ったときはとても悲しかったけれど、今はレンスキーを踊るデヴィッド・ムーア、ダニエル、ゲストのマチューまでいる。役を自由に表現するために、私にとって信頼できるパートナーは不可欠な存在。本当にハッピーです。


──オデット/オディール役について、バデネスさんの解釈を。

 オデットは、女王としての強さを持っている反面、恋に落ちることに対する恐怖心も抱いている女性。オディールは、ファム・ファタルですよね。意地悪になれる役だから、演じるのはとても楽しいです(笑)。初めて踊った19歳のときは、特にオデットがとても難しく感じられたのだけど、今年に入って再び踊ったときは自然と役に入り込むことができたから、日本ではより成熟した表現をお見せできると思います。

f:id:kotorio:20171223210801j:plain
──『白鳥の湖』クランコ版の魅力は?

 オデットの物語であると同時にジークフリートの物語でもある、そのバランスがとても素敵だと思っています。私は特に、ジークフリートが悲劇的な結末を迎える第四幕が、悲しいけれど美しくて大好き。振付に関しては、「ああクランコだ!」っていう危険な箇所がいくつかあるけれど(笑)、基本的には皆さんがよく知っている『白鳥の湖』と似ています。誰が観ても、必ず心打たれるところがあるのがクランコ版でしょう。


──最後に、新芸術監督のタマシュ・デートリッヒさんについて。

 これまでにも長い間、第二ディレクターとしてカンパニーの指導にあたってくれていましたから、何も心配していないです。大切な伝統はしっかり保ちながら、新しいレパートリーも増やしていってくれるのでは。シュツットガルト・バレエ団は、私にとって家族。家族みんなで、未来に向かって一緒に新たな一歩を踏み出すことができるのは、素敵なことだと感じています。