Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

芸術の秋!パリオペラ座エトワール マチュー・ガニオ(シュツットガルト・バレエ団来日ツアー客演)

11月のシュツットガルト・バレエ団の日本公演では『オネーギン』に

パリ・オペラ座バレエ団エトワールのマチュー・ガニオがゲスト出演します。

芸術の秋ですね〜。kotorioも大好きなこの「オネーギン」をマチューがどのように

演じてくれるのか、バレエ初心者でもこれを読めばバッチリ予習できますよ!

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芸術監督のタマシュ・デートリッヒも太鼓判を押すほどのガニオのオネーギン役は

なんと日本初披露! 今回の公演にかける意気込みは?

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ーーはじめて『オネーギン』を見たのはいつですか?

 鮮明に覚えているのは、2007年の「ルグリと輝ける仲間たち」に参加した時。ルグリと(モニク・)ルディエールの手紙のパ・ド・ドゥです。作品もそれを踊る二人も素晴らしかった。自分も踊りたくて、映像やオペラ、映画も見ました。オネーギン役に魅せられ、彼の心理や行動の動機をどうしたら表現できるか、人物像を裏切らずに演じられるか、考えてきました。


ーーパリ・オペラ座で2011年と2018年にオネーギン役を踊られましたが変化は?

 2011年はエルヴェ・モローの怪我で急遽出演が決まり、夢中で取り組みました。タチヤーナ役はイザベラ・シアラヴォラ。2018年は、リュドミラ・パリエロと踊りました。7年ぶりで成熟を感じました。佇まいや動作に緩やかさや重みが加わり、役に説得力をくれた。初役の時にはオネーギンは自分とまったく違うと感じたけれど、年を重ね、人生や物事への幻滅も経験して、今では自分とオネーギンが重なる時もあります。

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ーーオネーギンという人物を、どう解釈して踊りますか?

 オネーギンをただの不愉快な人物に留めるのは、難しい。彼はもっと深い。そうでなければ3幕でタチヤーナがあれほど苦しまないし。

 賢いタチヤーナがなぜ彼に魅かれたのかを考えて、オネーギンを理解したいと思いました。オネーギンは美しい。でも美貌が彼の魅力なら、むしろオルガが彼に魅かれたのでは?オネーギンの魅力は知性です。過ちを犯すのは、ある意味、人生の智慧をもっているからーー愛は過ぎ去る。愛し合っても、いつか裏切る。

 タチヤーナの恋文を破るのは、彼女に愛の失望を経験させない、一種の誠実さだったのかもしれない。オルガを誘うのも、愛の空しさを教えるためだとしたら?

 「ほら、あれほどレンスキーを愛していると言う君の妹でさえ、僕が声をかければ簡単についてくるだろ?」ってね。悪意と見える行動の裏側を演じたいです。


ーーどの場面がいちばん好きですか?

 最後の手紙のパ・ド・ドゥ。振付はハードな技術が盛り込まれ、身体も疲労して、考えすぎずに本質に近付くことができる。互いを心から信頼し、身を任せます。愛を乞い、己の罪を償う姿は悲痛だけれど美しい。二人が愛し合っているのは疑いない、でももう遅い。人生では時を誤ることがあるでしょう?

 この悲劇的な結末は、人生の本質を語るのです。


ーーオネーギンは、いつタチヤーナに恋に落ちたと思いますか?

 3幕で自覚したのでは。2幕の終わりでも、二人は強い感情を通い合わせています。それはもうすべて取り返しがつかないという、深い絶望ですが。

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ーーオネーギン役の稽古はどのように進みましたか?

 今年パリ・オペラ座での『オネーギン』上演にあたり、芸術監督のタマシュ・デートリッヒが指導してくれました。技術や音楽性は完璧に、振付も変えずにダンサーの個性に合った提案をしてくれた。ダンサーが探求する余地を与えてくれるのです。

ーータチヤーナ役のエリサ・バデネスとの共演は初めて?

 そうです。でも2年前、シュツットガルト・バレエ団のガラにゲスト出演したとき、皆が互いを気遣う温かいバレエ団だと感じました。エリサもきっとそんな踊り手でしょう。初めての相手と踊ると多くを学ぶことができ、ともに役を深められるのが嬉しい。

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