Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

吉田都さんのスーパーバレエレッスンから 指導法を学ぶ 第5回「 Sleeping Beauty 」(眠りの森の美女)

第5回は「眠り」の有名なバリエーションです。

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《ストーリー》

悪の精カラボスは姫の命名式に招かれなかった恨みで、姫に呪いをかけます。姫は糸紡ぎの針に刺され、倒れてしまいます。リラの精の魔法で、100年間眠り続けます。狩りにやってきたデジレ王子は、リラの精の導きでオーロラ姫に出会います。王子は愛の力で姫を目覚めさせ結婚します。

ロイヤルバレエの伝統を大切にし、従来の伝統を受け継いでいる作品。演技よりも純粋に踊りで表現する要素の強い、古典バレエです。

1)バレリーナにとってチャレンジ作品。役柄としてはオーロラという姫だけれど、演技ではなく「踊り」で見せる、クラシックな作品。(吉田さんインタビュー)

・生徒は坂本春香さん。吉田さん曰く「今だと春香ちゃんが踊っている感じ。1幕のワクワクした少女とはもうちょっと成長した感じを出すプラス、やはりお姫様だから、気高くエレガントに」。

・最初のステップで大切なのは5番。エポールマン。肩がもっと向こうの角に行くぐらい。それが甘いのね。エファッセだから、5番がゆるいとめだつの、だから普段よりもっとクロスにしないと。

・もっとバランス前に、もっと手の方。5番!バランスが外に行ってしまうから、軸にもっていかないと5番に入らない、そこで休まない、ちゃんと5番につく。

・バランス、上半身が手の方、手の方に。目線あげた方がいいと思う。下は下なんだけど、目の力がないというか。堂々というんじゃないけど、もっと凛と、すっとしたというか。

・プリエ大切に、コーディネーション、優しく、ディベロッペ時間かけたらいいんじゃないかな、最後に行くぐらいで、アラベスクは、ただ行くんじゃなくて。

・そう。音楽なしで。音楽付きで。呼吸。息吸って、息止まっているみたいに見える。

・足の方に。上半身は普通に。固まりすぎてるの。ソフトに、ソフトに、それからこっちの人(観客)に、エポールマン、甘い。もっと肩。上半身だけやってみて。左、右、もっと、たぶんここ(脇)もってこないといけない。もっと音楽使って、アクセント。

・ショルダー、これがあまりにフラットすぎる。上半身、もっと自由に動くな。

2)・ソフトに。もっと足引き寄せて、つま先。5番になってない。そこのシソンヌがね、もうちょっと身体をバラバラにつかって。

・上半身はソフトに足はシャープに。外にアクセントなんだけど、離れすぎてるの、音楽にアクセントがあるから、そこでステュニュ、やりすぎる位クロスしないと汚い。

・ちゃんと5番で一呼吸おかないと。でも、同じ感じにならない、そうしないとお客さんも・・・ってなっちゃから。

・ステュニュ早く。音に遅れない。シャッセもっと大きく。ディアゴナルの前の5番で一瞬止まるのに、目線が動いてるから、すっと止まっているように見えないの。

・次のステップ、これ私、アントニーにヒントをもらった。お姫様の、ほんとに、ダイヤモンドとかいろんなのついてるのを自分で楽しんでって言われたのね、もっとこうなんていうか、キラキラしてる宝石、それをじぶんで楽しみながら。

・あまりに同じ場所でまってるから、もっと下から使っていい、で、もっと背中から、今、手だけで動いている。丁寧にだけれども、大きく。

・いっぱいここに(腕)もう、ここ、いろいろ付いているイメージ。

・肘張らない、伸ばしすぎない。

(吉田さん)幸せいっぱいの場面で、王室の、ほんとに華やかなディベルティスメント、ほんとにいろいろな、おとぎ話の主人公がたくさん出てきてくれて、という、そこに負けないような。最後の最後にビシッと出てきて、締めるという大切な場面です。

3)・みなさんにーー自分のなかだけでやらない、お客さんに。そういう感じでずっとやってほしい。

・そう、もっと進む、シャッセ。肩上がらない。ピケターンだけやってみて、コーナーから。もっとつま先の方に。右に乗っていく。この右のつま先で音楽を、アクセントを感じる。そのあと、伸びる。

・エカルテにしたあと、もっと先に、つま先が先に行く感じで、もっと越えて行く感じ。もっと前にバランス、ただエカルテの時は進まないように気をつけて、もっとホールドして。

・甘くならないでスチュニュの時は、5番。そう、はい、いいです。

・右膝、シェネ、顔付けて。ステップのこと言ったけれども、それを直しつつ、ステージに乗る時は、役柄を出さなきゃいけないので、きちっと、しっかりしたステップを踏まなくては。品の良さ、エレガントさ、女性らしさ、それっていうのも、エポールマン、そういういうことをしっかりやることで、醸し出されることだから。

                            レッスンは以上

ーーーアンソニー・ダウエル(1986年−2001年までロイヤルバレエ団の芸術監督)

(吉田さんインタビュー)アンソニーはとにかくスターでしたね。世界中の、特に男性ダンサーが憧れる。王子役がぴったりで、一緒に踊って実感しましたけれど、パートナリングも完璧なんですよ。彼はやはり特別だったんだなと。世界的にトップレベルです。振り付けに関しては、サドラーズに入った時から、馴染みのあるものでした。

眠りの森の美女は、英国ロイヤルバレエ団にとって、すごく大切な作品で、先輩方もそうおっしゃいます。ニューヨーク公演にロイヤルが行って、世界的に認められた経緯があるので。

【kotorioからのひとこと】

この役は、YouTubeでエフゲーニャ・オブラツォーワの動画がかなり出てきます。意外ですが彼女の十八番だったりして。

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個人的にはディアナ・ヴィシニョーワの「つくった感じ」は好みじゃない。

シルヴィ・ギエム(そういえば吉田さんとおない歳)だとオーロラの姫というより「ギエム女王様」が踊っているようにしか見えず(圧倒的すぎる)。

ローズ・アダージョだとザハロワは安定していて非常によかったです。同じロシア勢ならソーモアも良い完成度。

それにしても出てくる映像がローザンヌコンクールばかり、というのもなぁ(笑)

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「眠り」は英国ロイヤルが層が厚く、歴史を感じます。

アダージョもパ・ド・ドゥも、全盛期のコジョカルは最強でした。今も健全かな。