Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

吉田都さんのスーパーバレエレッスンから 指導法を学ぶ 第4回 「シンデレラ」1幕バリエーション

シンデレラといえば吉田さんのロイヤルでの引退公演でした。第4回はまさしく「灰かぶり姫(原題)」そのままに第一幕のみじめな少女シーンを指導します。

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《ストーリー》

義理の姉たちにいじめられながらも、明るく健気に生きるシンデレラ。善の妖精が魔法を使い、シンデレラを華やかに変身させ、お城の舞踏会に送り出します。王子とシンデレラは恋に落ちやがて二人は結ばれるという物語。今回は舞踏会に連れて行ってもらえず、家に一人置いてきぼりのシンデレラがほうきを王子様にみたてて踊る場面です。

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1)吉田都さんの最初の一言ーー小道具を使うのはすごく緊張する。スカーフが解けてしまったりなど、ちょっとしたことで意識が行ってしまう。下準備をしっかりすることが重要。ーーー今回も生徒は坂本春香さん。

・最初はもっとがっくりとしたところを見せる。今「バレエっぽい」から、歩くのも自然な感じにして。「こんなドレスだし・・・」って、自分で服装をみて「こんなかっこじゃ(舞踏会になんか)行けないわ」って。

・がっくりするところを見せて、考えながらね、ああ、あたしのドレス、こんなだしっていう、考えていることをお客さんに見せて欲しいから。考えて、やって、すぐ行かないで。一呼吸置いて、いつもあれで(ほうきで)掃除してる、だから「はぁー」って、自分の分身みたいな感じで取りに行く。ただ取りに行くのではなくて、あー、も、こんなドレスだし、あーもう、助けて、みたいな。走り方も自然にね。

・ほうき持った後、ここ少し時間をとったほうがいいかもしれない。立って、あー(お姉さんたちが舞踏会に)行っちゃった・・・っていうのを見せて、お客さんに何を考えているのを見せてから。

・次も何か思いついた感じで「あ、これ・・・」っていうのを見せて。

・足シャープに。思い出し笑いをして。遅れちゃダメ。小道具ね、いろんなバレエであるけれども、自分でチェックしておかないと。ここで(ほうきの)上からいったほうがいい、だから置くところから気をつけないとダメ、柄の部分で置く。手際良く、音楽は待ってくれないから、なんども事前に練習しておく。

2)・プリエもっとして、外も中もシャープに。で、思い出してーーずっとこれお姉さんたちのダンスレッスン見ているのね、それ思い出し笑いして。足、フレックス。

・シェネもっと足一つに。

・ほうき、これは理想の王子様だから。お辞儀した後に、ちょっと彼と見つめあって。

・ほうきが重いから振り回されてしまうけれど、シェネがシャープじゃない。でもホントのやつも結構重いの。

・これランベルセなんだけど、ロンデジャンプ、体がもう行けないってところまで。

・今ほうき浮かせてるけど、置いちゃったほうがいいと思う。

・前から。前。彼見て。

・ここのプレーシング(舞台での位置取り)もっとセンター寄り、正面でもいいけどもっと彼見て、正面行くでしょ、後ろ行くでしょ、で、ほうきシェイクして。このシェイクも下の方じゃなくてもっと(上、顔の近く)「何か言って〜」っていう。

・次のステップ「フレッドステップ」アラベスク、プティディベロッペ、パドブレ、パドシャの組み合わせ)=シンプルなんだけれども、イギリスではすっごく大切なステップなのね、で、アシュトンがリーズの結婚、ダフネスとクロエにも入れてるし、コーールドバレエが踊るときもあれば、プリンシパルの人が踊ったりとか。いろんなところに隠されていて、アシュトンのお守りみたいなステップなんだって。

・もっと移動して。さいしょここセンターで始めるでしょ。

(吉田さんのインタビュー/フレッドステップについて)

フレッドステップというのはホントにアシュトンの作品の色々なところに隠されているんです。わからないぐらいのステップですよ、探さないとわからなかったりとか。

もちろんロイヤルバレエ団ではとても大切にしているステップなんですが、わからないぐらい小さくて、彼自身のちょっとした遊びでもあるんですよ。

3)・この足をそのままでクペ、それを超える。アラベスク、今度一回少なく、それも超える。センターから今こっち行ったでしょ、プレーシング、クオーターへ移動。

・体下から使って、飛ばなくていいから「進む」ステップ。でも回り出したときは、コーナーで終わらないよう、意識はこっち持ってきて。

・ジュッテして、3回終わった後に、ちょっと一呼吸必要。

・舞踏会のシーンはクラシックな、ピュアな踊りを見せなくてはいけないけれど、1幕のシーンは、シンデレラが何を考えているか、っていうのをお客さんに伝えないと。

・このステップは私はこういう風に言いたいっていうのを「出さなければ」伝わらない。ステップ、演技、例えばがっかりしたところは、下見てるだけより「はっ」てしたほうが、伝わりやすいでしょ。そういうところとか。

・慣れないとね、大変だけど、小道具とか、リーズの結婚だったりとか、他の作品でもやっぱりリハのときから、ここを持つときは、持ちやすいところに置いておくとか準備もちゃんと考えておかなくちゃいけない。大変だけどね。

4)シンデレラ、2幕からのバリエーション、ロンドンのアシュトン・スタジオ(ロイヤルオペラハウス)から、吉田さんの模範演技です。1分57秒。

【kotorioからのひとこと】

せっかくなので、指導した1幕のバリエーションの吉田さんの演技を見られたらよかったのですが、なぜにあえて違うバリエーションが収録されているのでしょう?

吉田さん、このとき多分40歳超えていたはずなんですが・・・うーむ。

やっぱりお稽古着で見ても、ブラ(腕)の動きは細くてきれいなのですが、もともとの骨格というか、胴と内臓が意外とがっしりした体型です。

衣裳をきて舞台にたつとそれが一層引き立ってしまうのですが・・・東洋人というハンデの中でそれを跳ね返すだけのチャーミングさで乗り切ったのかもしれないですよね。