Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

パリ・オペラ座バレエ「オネーギン」1回目・3回目観劇 ユーゴ・マルシャンとパクの回で圧倒!

JEUDI 22 FÈVRIER 2018 À  19:30 

SAMEDI 24 FÉVRIER 2018 À 19:30
Onéguine
Eugène Onéguine Hugo Marchand  ユーゴ・マルシャン(エトワール)

Tatiana Sae Eun Park パク・セウン(プルミエ・ダンスーズ)

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Olga Léonore Baulac レオノーラ・バラック (エトワール)
Lenski Germain Louvet ジェルマン・ルーヴェット(エトワール)

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Le Prince Grémine Jérémy-Loup Quer ジェレミー・ルー・クエラー(スジェ)

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現在、パリ・オペラ座で上演中のジョン・クランコ振り付けの「オネーギン」。
2月8日がプルミエで、前半戦はマチューガニオやマチアスエイマンといったエトワール級が出演していましたが、月末からのバスティーユの「ボレロ」のほうに出演の為か、後半戦からは、3組の組み合わせで回していくことになります。
3月7日までの全21公演。

最初に観たのが22日木曜のユーゴ・マルシャンとパク・セウンというこのコンビだったのですが、思いっきりおめあてはオルガ役のレオノーラちゃんでした。
もうこの少女ってば、生まれながらの天性の愛らしさで、どこかアリーナ・コジョカルにも共通する弾ける笑顔の天使何です。
くるみ割りのクララとか、彼女そのものって感じで・・・。
レオノーラちゃんの相手役となるジェルマンくんがスジェという階級ながら、もうレオノーラとぴったりの相性で、本物のカップルみたいで。

超イケメン、確実なスター路線、王子街道まっしぐら、なわけです。

足もつま先もすっごく長くて、甲が美しすぎる・・・。kotorioこの麗しすぎる二人にもう目が釘付け。

ダンサー階級は、
平社員→カドリーユ→コリフェ→スジェ→プルミエ→エトワールなので、順調にプルミエ昇格確実と見込んでおります。この人のエトワール就任の瞬間に立ち会いたい!!

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22日木曜ソワレは、39度の熱を押して観に行ったkotorio。もし途中でふらふらして集中できなかったら、1幕か2幕だけで帰ろうとさほど期待もせずに行ったのでした。

1幕は、解説でも書いたようにまあストーリーを理解する上で主要4役を押さえる、ということで終わってしまったのですが、2幕を観終わった途端、「こっ、これは帰れん!」と形成逆転。

とにかく

・レオノーラとジェルマンくんが相性ピッタリ

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・ユーゴ・マルシャンがエトワールの貫禄で控えめかつ細部まで思考の行き届いた演技力を見せる。こ、これはルグリ越えか!?

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・さらに、もっとも期待していなかった韓国のパクのタチアーナ。行くまでは「黒髪のタチアーナなんて観たくないわ〜。韓国人がパリオペのエトワールにでもなったらもう見に行かないかも・・・」ぐらいのことを思っていました。

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ところがところが!この人、大真面目に技術が半端ない!なんでオニール八菜があんなに持ち上げられているのか全くわからない(もともと彼女には技術的な課題が多すぎる、エトワールにはまだまだ早い、と個人的にはずっと思っていたのだが。日本国籍ではないのだから、日本メディアも取り上げ方間違っているし)

パクさん、300倍上手い。まずこれに度肝を抜かれたんですよ。

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前半は本を片手に内気な文学少女。恋に恋しちゃって、でもオネーギンに憧れて、夢みて、破れて・・・3幕、伯爵夫人の気品もプルミエダンスーズとは思えないほど。

そしてクライマックス。

この人、つーいーに、ここで感情を爆発させるんですよ。

もう見ているこっちが胸が張り裂けそうになる。彼女、踊りながら泣いているんです。最後の絶叫も、鳥肌もの。自然に観客が彼女にシンクロしちゃうんです。

翌日のドロテジルベールを観たときに「型通りに完璧にタチアーナ役を解釈し、演技をこなしている」だけに見えてしまって、感動はしなかったのです。

それで、さらに翌々日、パクさんをもう一度観なくては気が済まないっ、となって観に行ったのですが、いやいや私の目に間違いはなかったようだ。この日もすごかった。

一瞬「韓国人だからなのか」などと考えてもしまった。感情を爆発させることに関してはお家芸。あるいは、日本人である自分が、アジア人として共感しやすい何かプラスの要素があるのか?

あの控えめさ、我慢に我慢を貫い得てきた想いが溢れても、自ら捨て去った過去、そして今を生きていかねばならない「業」を受け入れる彼女の責任、といった表現方法が、しっくり来るのかな。

いずれにせよ、やはりパク個人の解釈、ダンサーとしての人のあり方、が卓越している、と思うんですよね。

二度目に観たときも、最後はデュエットのときから、泣きながら踊っているのがわかりました。

そして大絶叫も感動モノ。一体どうしてここまでドロテとは違うアプローチができて、こんなにも胸に響いてしまうんだろう、言葉にできない。

とにかくこの日は最前列だったので、もう両隣が「ブラボー」の嵐で、わたしも叫びまくりました。

幕が降りて、再度カーテンコールの為に幕が上がっても、まだパクの目には涙が光って真っ赤になっていて、「あちらの世界」に行ってしまって、しばらくこちらの世界に戻ってこれていないような。それほどの渾身の演技なわけです。

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フランスのテレビ「France 3」にて「les coulisses d'Onéguineオネーギンの楽屋から」という短いルポが放映されました。こちらからご覧ください。

culturebox.francetvinfo.fr

リュドミラ・パリエロがポワントシューズを準備する楽屋風景や、リード・アンダーソンの演技指導を受けながら、マチュー・ガニオとリハをする様子を見ることができます。

もうひとつおまけに「Culturebox」というフランスのラジオ局のサイトですが、動画が非常にいいです。合わせてご覧ください。ジャンプしているのはマチアス・エイマンですね。

culturebox.francetvinfo.fr