Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

オペラ座ダンサー紹介 セバスチャン・ベルトーさん、その2

オペラ座の若手ダンサーを勝手に発掘するkotorioシリーズ、前回のSébastien Bertaud セバスチャン・ベルトーさん、(階級スジェ) の続きですf:id:kotorio:20170223125144j:plain

パリの各メディアでは、彼が振り付けた作品「ルネッサンス」の衣装が非常に話題を呼びました。モード界の大御所、オリヴィエ・ルスタン氏がコスチュームを担当したからです。

モードの偉大なクリエーターとコラボはパリ・オペラ座のある意味新しい伝統でもあります。

バレエ・リュスの「青列車」ではココ・シャネルが、ローラン・プティの「ノートルダム・ド・パリ」ではイヴ・サンローランが衣装をデザインしています。クリスチャン・ラクロワも「ジュエルズ」や「ラ・スルス」。

「では、若いコレグラファーとしての僕は、誰と組めば新しい大胆なことをもたらすことができるのだろうか、と考え、ルスタン氏こそ今を生きるクリエーターだ、と」

コンタクトを取るまでは苦難の道のりだったそうですが、やっと大御所・本人から「僕がやるからには素晴らしいバレエにしましょう、最高の衣装を手がけます」と返事がきて、すっかり動転してしまったというベルトーさん。

「同じボルドー出身だったこともあり、また性質的にも似ているところがあるのでは・・・すぐにお互いの間に通じあうものが生まれたのを感じました」

パリのテレビや雑誌でもこのコラボが大変注目されました。

「単に彼がコスチュームをデザインするというだけでなく、オペラ座の若いコレグラファーの出会いがニュースになったのでしょう」

公演直後にインスタグラムでは10万回以上再生されていました。

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ルネッサンス』photo Julien Benhamou/Opéra national de Paris

オペラ座からの創作予算は殆ど使わずに終わったとのこと。そういった手配もコレオグラファーの仕事であることを学び、ベルトーさん、またひとつ成長したようです。

kotorioは個人的に、ベルトーさんはダンサーとしてまだまだこれから花咲く人ですが、そのずっと先ーーもしかしたら、定年退職(43歳)後には、振付家として活躍するのだろうな、という早くも確信が生まれたのでした。

ベルトーさんのテレビ出演時、印象的だった言葉があります。

ーー「今回、振付アカデミーから得た僕の教訓は、他の世界を探しにゆくより、自分自身に戻るほうこそ意味がある、ということでした」。