Subscribed unsubscribe Subscribe Subscribe

Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

「コーヒー・ウィズ・ピナ」ーーピナ・バウシュのドキュメンタリー

Danse

www.youtube.com

「Coffee with Pina - By Lee Yanor 」(2006) 

監督 リー・ヤノール Lee Yanor 振付 ピナ・バウシュ Pina Bausch

Tanztheater Wuppertal(ヴッパタール舞踊団)収録作品「アグア」 Agua Paris 2002「Rough Cut」Tanztheater, Wuppertal 2005 

イスラエル出身のリー・ヤノール監督によるドキュメンタリー作品。2002年パリ、2005年ヴッパタールで撮影されたもの。CS(シアターテレビジョン)録画。10年以上付きあいのあるヤノール監督にだけ見せるピナの素顔。日本の商業エージェントを通して「感動」の押し付けや安売りを垂れ流さない、貴重な映像。

聞き手はリー・ヤノール監督本人だろうが、ピナのささやきを「わたし」が、隣で聞いているかのよう。パリのカフェにいるピナ、タバコをくゆらすピナ。

彼女のドキュメンタリー映像はただでさえ少ない。語ることをほとんどしていない(まるで自身の声や想いは舞台のダンサーたちの身体だから何も言葉にする必要がないと言っているような)ゆえ、リハやダンサーたちとの自然な様子に驚く。

冒頭、そして中盤の所々で挿入される、何気ないピナの手だけの動き映像、何故か惹きつけられる。

ヴッパタールのスタジオでの細い身体のピナ。わたしにとってはこの世の存在と思えないほど気高く、生きた奇跡だった。わたしはあの身体に憧れる。細く細く、鋼のような強さ。静けさ、安定。

ピナは全てを持って、与えていた。苦労なんかひとつも語らずに、ある日ふっとあちら側の世界に行ってしまった。