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Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

見たこともない高揚と知ったことのない恐怖に慄いて

Quotidien

f:id:kotorio:20161214004542p:plain L'Exaltation et la peur

世界最高峰の知性に触れることーーただただそれが、今の私の願い。その先に目指す、とある同じ目的に向かって、舞台を欧州に定めた世界中からのライバルたちと24時間、切磋琢磨したい。真の学問を、それを耐え抜き実践する世界を。

 美しい白鳥のバリエーションを踊るために、泣きながら、親指の爪から血を流しながら、文字通り血まみれの練習をした日々。白鳥は黒鳥を踊れて初めて白鳥で、おなじひとりの人間の中の二つの側面を表しているのだと、誰の心にも白鳥と黒鳥が同居しているのだと、ダンサー達は知っているのか。

「パリオペラ座に入団するような《選ばれた》ダンサーは、6歳、8歳ですでに外界と隔離され、バレエ漬けの生活を送らされ、世間のことは何一つ分からない。頭のてっぺんから足の先までバレエ、バレエで、普通の子供時代や青春というものを知らず、人生の機知を学ぶことなく、定年の43歳を迎える。後の人生も倍ほど残っていたとしても」インタビューでデュポンが少し悲しそうに言った、あの表情がまぶたに浮かぶ。

しかしそれが、踊りの神から選ばれたものの定めだ。その他多くは、地上の99パーセントの人間は、自分が何をすべきかなんて知らず、あるいは間違ったまま、一生探し続けて終わる。私もまた、志だけは高くあろうと思いながら、いつ落ちるのか、いやすでに落ちているのか、確実に無駄と断言できる努力に、今日も虚しく、そして、恐れおののいて。