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Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

プティボン、セ・シ・ボン!

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Patricia Petibon パトリシア・プティボンさん。70年生まれなので私より7歳年上。

私の中では「ポスト《ナタリー・デセイ》」的存在のフランス・ソプラノ歌手です。

キュートな赤毛が可愛らしく、いかにもパリジェンヌ的容姿。かのアメリがそのまま40代になっちゃったような、としかいいようのないキャラクターです。そのイメージを裏切らない可憐な声で、コミカルな役を次々とこなします。

もともとオペレッタとバロック(ラモーやグルック)オペラで独特の存在感を放っていたプティボンさんですが、フランス語オペラのレパートリーは、ペレアスとメリザンド(メリザンド)、ホフマン物語(オランピア)、ウェルテル(ソフィー)、ロミジュリ(ジュリエット)など。現代もの(プーランクなど)も。

日本で有名になったのは、2001年の「フランス・バロックアリア集」だったと思います。その後も多くのオペラのタイトル・ロールや、宗教曲を演じてきましたが「フランス歌曲集」はいい。選曲が秀逸で、サティやプーランクの軽妙な歌曲や、フォーレ、めったに聞けないロザンタルのユーモラスな歌曲(彼女にあってる!)、レオ・フェレの曲まで。19世紀末、パリの場末のキャバレーっぽさがあるかと思えば、60年代の憂鬱まで演じられる「声」ってなんてすごい人間の楽器なんだろう。

音楽、舞台、ダンス、全ては一人じゃ作れない。プティボンは長年のパートナーであるピアニスト、スーザン・マノフや仲間たちとよい関係を作りあげているようですね。

せっかくフランスにいるのだからーーーフランスの苦しみでなく、この国の美しさにフォーカスしたい。私がアメリカでなく、どこでもなく、亡命先にこの国を選んだ意味、全てを捨てて出てきて、探して探して終わるのは嫌だ。

といって、明日から4日間の試験が控えている最後の日曜、ユーチューブでオペラを聴いている私。昨日詰め込んだ課題がすっかり消えてます、何やってるんだろう…。もうこの国で学問で、言語で登り詰めるのは、ハーフでもないし、コネもツテもないし、無理だろうと。そうなるとやはりここ、芸術に立ち返ってくるしかないのかな、、、、。プティポンのコンサート映像の最後の観客の拍手をみながら、私はただ、この晴れた日曜の午後、ひとり途方に暮れています。

それでも陽がさしているから、今日はちょっと明るめの話題でした。プティボンのキュートさをもらって自分を鼓舞していかなくては。パリの闇に無理にでも微笑み返して。

www.patriciapetibon.com