Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

アニばら第30話お前は光俺は影 Tu es la lumière, je suis l'ombre

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英語版タイトルは「You are the light, I am the shadow」なんですが、タイトルままに二人の仲がなんらかの進展、あるいは改善されたかというとそうでもない。アニばらファンの中には今回のテーマを「親子愛」とする傾向もあるようですが、私はアンチ派です。

1788年4月中旬から下旬ごろの話ではないかと思われます。オスカル様32歳。
 
前回ジェロ様との結婚話を聞かされて《続く》でしたが、自室に戻ったオスカル様、笑い飛ばします。
ジャルパパ、ブイエ将軍からそれとなく「衛兵隊は無理じゃね?」ってことを言われて「あれも武官は潮時。結婚話を進めております」なんて答えている。親の都合で男として育てられ、必要がなくなれば女になれと。本人の意思はどうなるかなんて考えもしない。
 
3分57秒。「Saint-Just サン・ジュスト」名前字幕入りでご登場とは、大そうな扱いの「死の大天使」様。史実とも、原作とも違い、アニメ版では冷徹かつエクストリームなテロリストとしてロベスピエールも扱いに困っている。だって目がいっちゃってるもん。「そうだベルナール」とかってタメ口きいていますが、サンジュストは1767年8月生まれ、史実ではベルナール(のモデルさん)よりも7歳も年下なんですよね。ここからはこの革命家三王が民衆側・歴史的背景のけん引役となって物語を引っ張って行きます。
 
5分58秒、ちょっと軍服の色がグリーンがかったジェロ様。「今夜お暇ですか?」と改めてデートに誘いに来ますが、ビジネスライクに断られてしまいます。めげないジェロ様。「私のオスカル・フランソワ」と言ってみただけで今宵は満足です。本来すごおおおおく不器用で、真面目な人なんですよね。
7分14秒。モン・サベール公が暗殺されました。ってやったのはまたサンジュストくんですが。誰も命令に従わない衛兵隊。ゆえにアンドレも動くことはできません。ああこんな時、ジェロ様だったら・・・(涙)いや、それをいっちゃあお終いよ。
疲れ果て、朝帰りのオスカル様。4月1日以降、3キロぐらい痩せたんじゃないかと思われます。
 
8分20秒、ジャルパパの部屋に呼ばれ、いやこっちも話がある、ジェロとのことはきっぱり断ってくれというオスカル様。「まあかけなさい」と親子平和対談を提案するジャルパパ。「衛兵隊では苦労しているようだな・・・」「波風の少ない近衛より面白い」
・・・・って言ってる32歳の娘の前で泣くって、反則じゃね?????!!!
これだけで私、十分鼻息荒いんですが、人間できてるオスカル様は、そんなジャルパパをみて語気を和らげ、安心させる言葉をかけてやります。でも何も、恋したことまで言わなくてもいいと思う。「女として傷ついたなら女として幸せになれ」ってジャルパパの論理もわからなくはないけれど、「自分をごまかしてはいかん/逃げ出してはいかん」に至っては、どっ、どのツラ下げてーーーーーと、私、怒り大爆発!!なぜだ?なぜこれが、親子の感涙愛と感じられるのだ?私なんてこのジャルパパのクソ涙をみて、さらに、ラストシーンに至っては殺意さえ抱いているというのに!?
オスカル様、白いバラの花びらを剥がし、手のひらに乗せて食べ・・・ないで、ふっと吹き飛ばしました。。。ああ、あなたは何故にそのように冷静でいられるのです?美しいシーンです。
 
10分30秒、ばあや、衛兵隊宿舎のアンドレに面会にくる。でオスカル様の結婚話を打ち明ける。相手がジェロだってことまで言ったのかは不明。・・・ちょうど待ち受けていたヤロー5人とむしゃくしゃしていたアンドレが大げんか。ってかびっくりしたのはむしろリンチを仕掛けた方だったのかも。口数が少なく、おとなしそうで静かな片目の新入りが、実はこんな暴れ野郎だったなんて??それにしても5−1とは卑怯な。そこへアラン「あの片目の新入りはな、俺の大切な飲み友達なんだ」と。アランは腕も人望も、この中ではピカイチなんだと思う。5人相手に派手にやられた姿をみて、アンドレを改めて評価したんじゃないかと思うんだけれど、その矢先彼が涙を流しながら「結婚なんて止めてくれ」とつぶやいているのを聞き、全て理解できちゃうアラン、さすがだ。「そうか、そういうことか・・・隊長さんよ、こいつの手当てはあんたがしてやるんだな、何しろこいつぁあんたに命がけだ・・・」
しかしオスカル様、おそらく衛生班を呼んで、第4倉庫に倒れている隊員が居るから手当てをするように、と命令を下したのではないかと思います。かつて、フェルゼンとの別れの時、相手が去って行くまで決して振り向かなかった。愛する人には絶対に涙をみせまいとしたオスカル様。アンドレの涙は、みなかったことにしたと思います。
 
15分47秒、ジェロ様もタイミングが悪いだけなのです。告白自体はストレートで、素直で、総じてジェントルで、よいでしょう。たまたま「例え」で言っただけなのに、オスカル様のほうの虫の居所が悪かったというか、アンドレのことがありましたもんで、こんな冷たい言い方しかできなかったんです。ごめんなさいね、ジェロ様。でもそんなことで打たれるあなたではないはず・・・。
 
帰りゃ帰ったで、ジャルパパが、「ドレス着て、ブイエ将軍主催のパーティーに出席しろ」と。命令だと。あんた、昔から二言目には命令、命令と、そうやってオスカル様を押さえつけてきたじゃないか。この前の涙はなんだったっつーねん。
 
・・・で、ブイエ将軍と間違って、サンジュストくん、ジャルパパを撃っちゃいます。
18分57秒、それこそ顔面蒼白で駆けつけたオスカル様、ばあやに弾は心臓を外れていると言われて、張り詰めていたものが一気に崩れ、その場にへたり込む。もう父君のことだけじゃありません。ここ一ヶ月ぐらい、アンドレのこと、異動にあたり、新しい隊員たちとの軋轢、ジェロのこと、全部、全部、彼女が背負って、突っ張ってたものが一気にへなへなと崩れて・・・ポロポロととめどなく涙を流してしまったオスカル様、もうめちゃめちゃ女です。弱くて、弱くて、壊れちゃいそうです。そこへ、ただ黙ってハンカチを差し出すアンドレ・・・この屋敷にいるときは、昔から、変わらない、幼馴染のアンドレ、です。「あれ」以来、勝手に意識して遠ざけてきたのはオスカル様のほう。鎧が外れて、オスカル様、素直に、何も考える前に「ありがとう、アンドレ・・・」という言葉を口にしながら、ハンカチを受け取っていました・・・。
 
仇を討つと誓うオスカル様に、そんなことより舞踏会に行ってくれと念を押すジャルパパ。オスカル様は怪我人相手に頷くしかありません。
 
当日夕刻、「旦那様とお約束をした」と迎えにくるアンドレを、やっぱり司令官室でのオスカル様は命令口調。(昨日はあんなに泣き崩れたのに。ちょっとは関係改善するかと思ったのに。甘かったか。ぐすん)「聞け!供はいらぬ!」って怒鳴らなくても・・・。
でも「そう簡単に私は嫁にはいかん・・・」だってさ。
 
20分。まあ、こうする以外なかったでしょうね。。。原作のように、衛兵隊を呼んでどんちゃん騒ぎをやるほどにはまだ彼らと信頼関係が築けていなかったですし(笑)。ジェロ様「やはり連隊長らしい・・・」どうやら完敗を認めたようです。
その足で、ジャルパパに報告に行ったのでしょうか。ジャルパパ、画面アップで顔を覆って泣きます。
「小さい頃から、自分の気持ちを抑えてしまう、そんな子だからです・・・・」ーーーーーって・・・・
私の怒りもここで再度、大噴火です!!おっ、お前にそれを言う資格があるのかぁーーーーーー!!!
 
人間小さくてすみません・・・ジャルパパに厳しくてすみません。親子愛に感動できなくてすみません。やはり私が独身で、子がいないことが、このサイトでアントワネットやジャルパパに対して手厳しい批評となっている一因でしょうか?
 
逆に、アンドレに対しては、10代で原作を読んだときよりも、その器の深さが、彼らの死んだ歳をさらに超えて生きた今、より強く感じられる。この点については、また回を改めて触れたいと思います。