Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

アニばら第21話黒ばらは夜ひらく  Les roses noires éclosent la nuit

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英語版は「The black rose blooms at night」です。

前回20話で放心しきって、人によっては登校拒否・出社拒否に及び、魂抜けてしまった後の回です。どのエピソードを持ってくるのか悩みどころですが、ちゃんとこの人が登板の機会を狙って控えておりました。そう、タイトルを見るだけでこの不吉な予感。あの女、ジャンヌです。
白バラ=オスカル様、紅バラ=アントワネット、そして主役格二人をその座から引き落とさんばかりの勢いで、なぜかアニばらファンに絶大な人気を誇る、黒バラことジャンヌです。
 
【ノルマンディーの別荘】
4分19秒、オスカル様、アンドレ、ロザリーの3人がノルマンディーの別荘でお茶を飲んでいるシーン。といってもオスカル様の心ここにあらず、遠く数千マイルの彼方です。アンドレ、そんなオスカルに馬で少し走ろうと誘いますが、ロザリー、いちいち邪魔だなー(笑)
前方になにやら黒い影が。ジャンヌ、ロシナンテに、、じゃなかった、(←これ分かる方いらっしゃいますよね??)ロバに金貨をつませて賄賂大作戦です。オスカル様の拒否っぷりが素敵です。「これが私の常識だ、覚えておいてもらおう」この台詞、早速、日常生活での実践をお勧めします。
憎まれ口を叩いて去って行くジャンヌを、ロザリーは追いかけます。久々の姉妹対決。
ジャンヌ「お腹を空かせたみじめなころを思えば、神様はなにをしたって許してくれるーーー」かつて、娼婦上がりのデュバリー夫人を思い出します。この原動力の背景こそ「貴族であるオスカル様の知らない世界」。這い上がってきた者の強さ、逞しさをオスカル様は今後ことごとく見せつけられて行くのです。
 
【ジャンヌの控え室(?)】
ニコラス、あんたも来てたのね。彼はジャンヌ閣下によると、オスカル様担当(マークせよ)とのことです。
 
【近衛隊】
久々のジェロ様。近衛隊の訓練でなかなか厳しい副官でもあられます。オスカル様、新入りのニコラスの経歴をそれとなくジェロ様に尋ねますが、これでジャンヌーニコラスーローアンの3人、オスカル様が教会で感じた不吉な予感ーーの、点と点が繋がり始めました。
 
【ジャンヌの部屋・注)ジャンヌ=ミレディ説の解説】
にせ手紙師のレトー。確かこの人は原作でも登場。そして自室ではウオッカ一気飲みのジャンヌ。「面白いね、世の中ってさ」ニコラス完全に尻にひかれている感がありますが。「・・・・いけないんだよ、面白くなきゃ・・・」腕で顔を覆うが、しかしニコラス「なんでえ、おめえ、泣いてるのかい・・・」
アニばらジャンヌは、こうして悪女ジャンヌの人となりがしっかりと掘り下げられています。決して同情をひかせるためではありません。
それにしても少女のころから比べてだいぶ貫禄の出てきたジャンヌ・・・身なりも髪型も「あの頃」とは別人です。彼女のビジュアル的な注目ポイントは何と言っても「左目の下のほくろ」でしょう。悪女には目の下にほくろがあるというセオリーは一体いつから定説になったのかわかりませんが、そう、皆さん、あの方を思い出しませんか??その名もミレディです。某公共放送により1988年〜放映された、『アニメ三銃士』に出てくる悪女です。舞台は14世紀フランスなので、時代的には三銃士のほうが先なのですが。どうも生い立ちや、悪に至る経緯や、その性質、思考パターンが似ている。ジャンヌが出てきたとき「おっ、ミレディ」と思ったのですが、驚くのはまだまだ先です。なんとアニメ版ベルサイユのばらにおいては、ジャンヌの死に際エピソードが変更されていまして、それがまあ、アニメ三銃士のミレディのラストと、めちゃめちゃかぶってるんです!!!こっ、これは、世紀の大発見でございます(このセリフ、当ブログでは2度目)
実際には、アニばらが放映されたのは三銃士より10年近く前の1979年から80年、民放局です。10年ひと昔といいますから、作画はもとより、映像技術も楽曲も相当の違いは否めませんが、三銃士製作陣、実は結構アニばらみてたりして。
 
【売春宿】
17分、売春宿の扉をノックするジャンヌの爪、綺麗に赤いマニュキュアが塗られていますね。中にいるのは遠い眼をしたニコル・ド・オリバ。目が見えない設定にしたのはアニメ版独自です。そのことが、のちの回で一層我々の胸に重くのしかかるわけなのですが。
「一晩でたったの10スー。先払いが決まりです」を繰り返すニコル。ドがついているということは元貴族だったのでは。アニメでも原作でも一切触れられていない点ですが、彼女のここに至る迄の半生に、思いを馳せずにはいられません。
 
【ビーナスの茂みでの逢引】
目の見えないニコルに、演技指導するジャンヌ。これであんたの稼ぎの10年分以上のお金が手に入るんだからね、と。この風景も、きちんと心に留めておきましょう。のちのち・・・。
ニセ王妃(ニコル)とローアン大司教との逢引シーン、オスカル様は事もあろうにアンドレのお供を断って、一人で巡回・下見中。
連隊長が来たと慌てふためくニコラスに、ジャンヌ一言「がたがたするんじゃないよ、男のくせに」
はい、これも用語集入りですね。「もんくがあったら・・・」などの名台詞とともに、ぜひ実践の場で活かしたいものです。
その女を連れてお逃げ。剣を取ってこの場をなんとかしようとするジャンヌのほうが肝が座っている感じです。
「いま、うんがでみずのおとがしたようだが」オスカル様、この怪しい女ジャンヌの登場に非常に不吉なものを感じています。警戒度レベル3ぐらいに引きあがっているのですが、顔色を変えず、一言、一言を区切るように、読むようなトーンです。田島オスカルってこういう声の雰囲気が得意ですよね。相手の出方を見極めるあたり、やはり武官であります。
「さかなでも、はねたのでございましょう」相手の黒バラもなかなか経験値が高そう。
「では、いずれまた・・・」二人のすれ違いの止め絵はかなりホラー入っています。主役の座、危うしオスカル様!