Chose de parler de la danse ダンスについて語ること

Autoportrait de l'auteur en danse :パリ、ダンス、言葉の敷石を踏みしめて

Liberté, égalité, fraternité(自由・平等・博愛)の国で

人々が220年以上も前に、じぶんたちの力で、血で、この国の歴史を変えた。

 

2年半前、日本を去ることを決めたとき、私はこの

Liberté, égalité, fraternitéーーーという言葉に象徴される、美しい欧州の国を選んだ。

あとどれぐらい居られるかわからないけれど、

その責任を、自らに対して果たしたいと思う。

私の選択は、決して間違っていなかったのだと、

ここを出るとき、決して無駄ではなかったのだと、

全ての通り過ぎたものたちに、感謝できるような。

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いつも、じぶんはそうなんだ、大切なものが過ぎたあとに気づく。

失って初めて、そのことの大きさに気づく。

間違いばかりを繰り返してきた。

いまフランスに居続けることが不可能になりかけてはじめて、

無駄に過ごしてきたこれらの日々のかけがえのなさを知る。

 

ーーー「失った」ことのない人間にはわかるまいーーー

そう思うことすら傲慢なのか。人は皆、多かれ少なかれ、

いくつもの喪失を胸に抱えて、自分自身に復讐されるような、胃をえぐられるような痛みに耐えながら、生きているものなのか。

 

もっと1日1日を大切に、必死に「フランス」を生きればよかった、などと、

月並みな言葉しか出てこないが。

それでも唯一、じぶんがじぶんの意思で選び、全ての荷物を処分して、

僅かばかりの全財産もって、これから一人で生きていこうと決めた国なんだ。

 

片思いで終わっていいはずがない。

私はまだ、この国のかたちのなにひとつ、見ていない。